俺の母さんはちょっとキツそうな顔つきで、性格もサバサバしてるけど
薫さんのお母さんは優しそうな人だ。
お父さんは無口そうな人だ
昔の家庭って感じだ


「アンタ何か嫌なことでもあった??」


お母さんはそう心配そうに
薫さんの手を掴んで見つめていた


「え?どうして??」


「あんたさっきご飯食べたあとこっち見てボーットしてたから.........ほらあんた小さい頃から何か嫌なことあるといつもあそこでぼーっとする癖あるじゃない?大丈夫?」


そう言われて薫さんは一瞬泣きそうになりながらもすぐ笑顔になった


「別に...何もないよ!!ありがとうね、お母さん」


「でも、」



「母さん、もう薫もいい歳なんだ。、家族に言いたくないことの一つや二つ、あるだろう」


そう呆れながら父親は

こちらに目を向けることもなく、花の手入れをしていた


「とりあえず!いってくるから」



そういうとお母さんの手を優しく振りほどいて、店を後にしようとした瞬間


「薫、今日は何時頃帰ってくるのー?」


その他愛のない、悪意も何も無い
日常的セリフにより
薫さんは足を止めた