「……なんていうか。高校生は甘酸っぱいねえ」
タバコを吸いながらニヤッとバカにしたような顔で俺を見た
「……バカにしないでください」
「もう俺にとっては40年も前のことかあ」
「亮さんも甘酸っぱい時期あったんですか??」
「そりゃありましたとも。」
あ。
“お前にも前世があったってこと?”
“そりゃありましたとも”
ヨキのあの時の発言を思いだした。
……そう言えばまだ聞いてなかったっけ。
「幸太??」
「あ、はい、すみませんボーっとしてました」
ハッと我に帰った
「……」
亮さんはふーっと煙を口から出しながら吸いたての煙草を消した
一本約20円の価値があるのに
勿体無いなあ
「確か……明日だっけ?」
「え?……あー。はい。」
一瞬質問の意味がわからなかったけど
しばらくして理解した
「そうか。いやー。ごめんね、こんなおっさんと前日に会うことにしてしまって。」
「いやいや、最後に会えてよかったです。」
……ああ、
気まずいことを言ってしまった。
お葬式のような空気が流れた。
俺は気まずさに耐えられなくて思わずしたを向いた。

