チーー……ン
俺は薫さんと、お父さんの仏壇にお線香を添えた。
30年前とこの家は本当に何も変わっていなかった
薫さん、
あなたが悩み事があるたんびにぼーっとしていたリビングも
花屋も
何一つ変わってませんでした。
一つ一つ目に焼き付けて
家を出ることにした
「また来てね」
そう笑顔で薫さんのお母さんが言った
「はい。」
できることのない約束をして
泣かないように唇をかんで
深く息を吸い込んだ
「どうか元気でいつまでも、花屋をやっていてください」
「なによー、そんなしんみりしてー!!いつでも何かあったら来なさい」
「……今日は本当にありがとうございました」
そういい俺は亮さんの、車に乗り込み
ミラーから
薫さんの、お母さんをずっと見えなくなるまで見ていた

