「そうねえ。ほんとあっという間だわねえ。」
ほほっと笑いながら言う
薫さんのお母さんは言う
「お母さんは昔お父さんの事が好きで最初年上なのに年下って騙して付き合ってたんだよ」
「え??どうして年下って騙す必要があったんですか?」
「そればかりは時代のせいよ」
「まあ、今みたいに女の方が年上ってあまりなかったね、だからお母さんは年下って事にして近づいて口説いたんだよ」
「もう好きでたまらなかったわぁ。口数少なかったけど、そこもまたよかったのよー。」
そう照れながら話してくれた
なんか、千葉に来てから微笑ましいことだらけだ
少し泣きそうになるが
それでも、暖かくて
心がポカポカした。
それから他愛のない話をして楽しい食事はあっという間に過ぎた
「坊主、そろそろいくぞ」
「あ、はい。」
俺は急いで帰る支度をした
「あら、もう帰っちゃうの??泊まっていけばいいのにー」
「家族が心配するので、今日は本当にありがとうございました!」
俺は深々と頭を下げた
「いいのよー!!貴方のお母さんにもお世話になったし。お母さんによろしくね」
「……はい。」
今更だけど嘘をついていることに凄く胸が痛くなった
「あの、最後に一ついいですか??」
嘘ついてる分際でこんなことお願いするのは間違いだと思うけど
それでも。
「あらー、なにー??」
「お線香あげさしてください」

