ではどういった銭湯がベストなのか。

 それを探すのも銭湯巡りの楽しみの一つであると思う。

 それに外見で中を判断するのは難しい。

 銭湯の看板には誇大広告ともとれる内容が書いてある場合もあるからだ。

 逆に一見普通の銭湯に見えても実は中身ハイスペックというのもあるからだ。

 じゃあ、結局ネットの前情報と自分の足で確かめて行くしか無いのか?

 それも楽しい。

 だがある程度は判断出来る材料がある。

 それは玄関だ。

 通常の銭湯には男女別の暖簾がかかり、入り口が二つ設けられている所が多いだろう。

 そういう銭湯は昔ながらの作りが多い。

 人の少ないのが好き、こじんまりした雰囲気が好き、レトロ好き、銭湯上級者、にはこっちがオススメ。
 
 気をつけるべきは殆どの銭湯は対策が講じられているが、未だについたての無い銭湯があるのも事実。

 つまり、裸に自信が無い方、番台のおじさんに見られたく無い方、何かの拍子で覗かれるかもと心配な方は避ける方が無難かもしれない。

 しかし、それぐらい全然平気と言われる方は最終的に行って欲しいと思う。

 火薬の量や、CGに頼らない良作の映画に出会う感動に似た体験を出来るかもしれないからである。

 それはまた後述する。

 では玄関が二つでは無く一つである銭湯は?

 これは十中八九脱衣場の前に番台がある。

 更にリニューアルされた銭湯であり、新しい番台を設置するスペースがあるわけだから浴場も広くとっていると期待してもいいだろう。

 まあそういった銭湯は旧式の銭湯に比べると少ないと言えるが、大抵儲かっているからリニューアルする訳で、立地が良い所にある場合が多い。

 といっても一等地にある事はまず無い。

 それでも行く価値はあるだろう。

 それだけ湯船の種類は多く、サウナも広い、水風呂がプールみたいな所もある。

 これもまた後述させてもらう。

 まずは入り口を見る。

 当たり前の事かもしれないが玄関はその建物の顔である。

 人は外見によらないというが、銭湯に関しては外見で結構判断出来る物だと私は考える。