「それにもしひなのに手なんか出したら、たぶん相手をぼっこぼこにすると思うしね、鉄バットで」
バットというキーワードが出てきて、わたしはようやく三人が誰のことを話しているのかがわかってきた
「えっ?!もしかして二年生のボス的存在って一紀ちゃんなの!?」
初めて知った衝撃的真実に三人は顔を見合わせ、ピンポーンと答えた
「そりゃあね、いーちゃん美人だし、優しいし、老若男女問わず誰からも人気あるし」
「頭もいいし、運動神経抜群だし、人望も熱いし、面倒見もいい」
「ちょっと強引なところもあるけど、やっぱ憧れるよねー」
華南ちゃんの言葉に他の二人もうんうんと頷いた
確かに一紀ちゃんは昔からとにかく女子からも男子からも人気が高かった
だけどまさかわたしの知らないうちに学年のボス的存在にいたとは…驚きだ
「いっちーは昔から結構有名人でしたからね、いろんな噂があったよね。特に衝撃的だったのは『金属バット事件』。確かいっちーとひながまだ中学校に入ったばっかのころだったよね?」
綿子ちゃんに同意を求められ、咄嗟に首を縦に振ろうとしてしまったが、わたしは慌ててある個所を否定する
「『金属バット』じゃないよ、『木製バット』だったよ、あの時は」
「どっちもそんなに変わらないよ」
咲綾ちゃんに突っ込まれてしまい、思わずうっと言葉に詰まる

