半ばやけくそになったわたしが沢城くんの唇にキスをした瞬間、すぐに放れようとした頭が沢城くんの手によってがっちりと掴まれた
「んん!?」
やばい、はめられた
と思っても既に遅く、深い口づけが容赦なく落とされる
吸い付くようなキス、何度も角度を変えてくるから、追いつくのに精一杯なのに酸欠状態にもなって、もう頭が蕩けそう
こういうキスはあまり慣れてないから、出来るだけしないでってお願いしてるのに!!!
いつものように息が苦しくなるまでの長い長いキスが終わると、わたしはキッと沢城くんを睨んだ
「ひどいよ、沢城くん…。わたし、ちゃんとキス、したのに…」
「だって、先輩逃げようとしたじゃないですか…」
「それでもちゃんとしたじゃん!」
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