あと1分





「おい、新庄!!こっちパスしろ!!」




ちょうど今、ボールを持っている新庄に叫ぶと、さっきまで敵チームの選手にブロックされていて身動きが出来ない新庄は俺の方へとボールをパスした




間に合わない




早くしないと間に合わない




パスをキャッチして、俺はそのままその場からゴールに向かって放る




するとボールはゴールに吸い込まれていくように綺麗な山を描き、ゴールに入る




ゴールに入った瞬間、鼓膜が破れるぐらいのホイッスルが体育館全体に鳴り響いた




「試合終了!!1-3の勝利」




審判が大声でそう叫ぶと、試合を見に来ていた生徒たちの歓声が一気に沸いた




「うおっしゃ!沢城、ナイっシュー!!」




次々と背中をクラスメートたちに叩かれる中、俺は時間を確認する




って、もう試合始まってんじゃん!!




気付いたらたくさんの女生徒に囲まれていたが、それをなんとか掻き分け、外へと向かう