「お前さっき吃驚するぐらいにやけていて、そんでたぶんだけど欲しかった内容じゃなかったから気落ちしたって見てるだけでわかったぞ」
「人の顔ジロジロ見てんじゃねーよ」
イラついていたので、机の下にあった新庄の足を思いっきり踏んでやった
新庄の呻き声が聞こえてくると同時に、携帯にまたもや着信があり、急いで確認したが、相手はひなの先輩ではなく佐久間先輩からのメールだった
修学旅行前日、ひなの先輩にメールの件をお願いしているときに、いつも隣にいるだけの佐久間先輩が急に俺とのメールアドレスの交換を提案してきた
最初は何で佐久間先輩とそんなことをしなければいけないのかと思ったが、思い出してみると彼女のフォローのおかげでひなの先輩と付き合うことが出来たので断ることも出来ず渋々交換した
ひなの先輩以外のメールはお呼びじゃないと落胆しながらメールを開けると、そこには予想していなかった代物が写し出されていた
内容は
『沢城昴流へのメールの写真を撮っているひなのの図』と短く書かれており
写真には俺の愛しいひなの先輩がラベンダーの前でしゃがみ込み必死に写真を撮っている姿があった
更に続けざまに送られてきたメールには数枚の写真が添付されており、開いてみるともっと衝撃なものだった
一枚目の写真は某ファーム限定のラベンダーソフトクリームを幸せそうに口いっぱいに頬張っているひなの先輩

