「これから手を繋ぎたい時も、キスをしたい時も、それ以上のことをしたい時も必ず先輩に事前に聞きますから」




「…ん?」





手を繋ぎたいところまでは理解できる、だけどん?それから先のことがわからないぞ




き、す…?それ、以上のこと…ってどんなことだ?




ていうか




「全部聞くの!?」




「はい、俺がしたくなったら全部聞きます」




「なっ…なっ…」




潔すぎるよ、沢城くん




そんなに律儀にしてもらわなくても…




「あっ、でも…」




さっきまで笑顔が急に、あの図書室で見せた笑みに見え、わたしは嫌な予感がして、一瞬ぎくっとなる




その嫌な予感は見事的中し、沢城くんはわたしと手を繋いでいるほうの腕を上げ、わたしの手の甲にちゅっとキスを落とす