沢城くんは甘い





「説明は後!!とりあえず早く来て!!」




「う、うん!じゃっ、またね沢城くん。クレープごちそうさま」




佐久間先輩に腕を引っ張られながら、ひなの先輩は人だかりの中へと走っていった




俺はというと、先ほどの衝撃が強すぎて、暫くぼーっと先輩が消えていった方向を眺めていると




「おーい、沢城!」



後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた、気がした



とりあえずさっきのひなの先輩の可愛さの余韻に浸っていたいので、徐々に怒鳴り声になっていく声を無視し続けると



「さーわーしーろ!!お前聞こえてるだろうが!!」



脚を蹴られた



渋々振り返ると、新庄が怒っている



まぁそりゃ怒るよな



だがとりあえず、俺が今、思っている言葉を口に出す



「物を食べてる先輩、ものすっごい可愛い!!」



「意味わからん。てかこんなことしてる場合じゃねぇよ!お前を早く呼んで来いって榎本がすごい剣幕でさぁ、早くこっち来い、阿呆」



完全にさっきの言葉をスルーされ、腕を掴まれて、そのままクラスへと連れて行かれる



まぁ新庄にこの気持ちがわかるはずあるまい



先輩の可愛さは俺だけがわかっていたらそれでいいのだ



…今度、何か食べさせてみよう、うん