「いいですよ、俺。先輩にだったら触られても…」




いつのまにか沢城くんの手が重なったわたしの手は誘導されるがまま彼の頬へと触れ、そして撫でるように頬をすべらされていく




「あの…あの…」




沢城くんの頬が熱いのか、それともわたしの手が熱いのか、わたしの手がジンジンと火傷するぐらい熱く感じられる




「だから、もっと…ちゃんと…」




信じられないことに彼はわたしの手を自分の首元まで移動させ、閉めていたボタンを一つ外す




自分の首とは違う太く、中心に喉仏であると思われる突起に触れ、思わずビクッと手を震わせる




もういったい何がなんだからわからなくなったわたしは本当にもういっぱいいっぱいで




一体自分がどうしてこんなことになっているのかと考えている余裕もなく




ただただされるがままに、わたしの手が彼の首を撫でまわす




そして更に厄介なのはそんな行為の中、沢城くんはじっと見つめてくるので、その眼差しに対してもドキドキが止まらないわたしは本当にもう、パンク状態で…





「ご、ごめんなさい…」




気付いたらそんな言葉がわたしの口から発せられていた