「あの、沢城く…」
「先輩のことが好きで、だから先輩が俺のせいでこんな目に遭ったことが本当に悔しくて、それに気付けなかった自分にも腹を立てて…
だから、先輩が目を醒まさない間に何度も先輩から離れた方がいいのかなって考えていました」
「えっ」
思わぬ言葉に胸がドクンと鳴る
沢城くんがわたしから…離れていく…の?
さっきまで熱くなっていた体が一気に冷めていく
そんなの…
「そんなのや…「でも、やっぱりそんなの無理です」
言葉を遮った沢城くんはじっとわたしを見つめる
「これからもきっと先輩は俺のせいで何度も傷つくかもしれません。けど俺は先輩とずっと一緒にいたいんです。離れたくなんてないんです。
だから、お願いですから、嘘なんてつかないでください。
関係ないなんて言わないでください。
俺に心配かけさせたくないからってそんなこと、考えないでください。
嘘つかれて、隠し事されるほどがよっぽど苦しいです…」

