眠っている沢城くんと部屋に残されたわたしは小さくため息をついた
また駄目だったなぁ…
今回はうまくいくと思ったのに…
わたしはいつもこんなのばっかりだ
昔から事あるごとにやっかいごとに巻き込まれてしまう
小学校のとき、クラスの男子が一紀ちゃんに振られて、その腹いせの対象に選んだのがわたしだった
中学のとき、上級生にちょっかいをかけられたのもその人たちのリーダー格の人の彼氏が一紀ちゃんを好きになってしまい、振られた逆恨み
一紀ちゃんに意地悪しても敵いっこないとみんな知ってたから、だからわたしを選んだ
理由は単純でいつも一紀ちゃんのそばにはわたしがいて、そしてわたしが弱いから
別に意地悪されることが怖くなかったわけではない
つらかったし、もう何度もやめてほしいと思った
でもわたしが本当に恐れていたのは…
「…んっ」

