「誰がやったかは知らないけど、

もしこの人に何かあったら
ただじゃおかねぇからな」




それだけ言い残し、自然に人混みから開けた道を通り、階段を下りていく







腹が立つ




腹が立つ




腹が立つ!!





何度も違和感を感じていたのに、結局はこうなってしまった




行動する時間はいくらでもあった、なのに俺は動こうとしなかった




何も出来なかった、しなかった自分に腹が立つ




思わず先輩を抱き上げている手に力を込めてしまったが、意識を失っている先輩からは何も反応がない




…やっぱりずっと何か、隠してたんですね




情けない




絶対に先輩は何かを隠してるって思ってたのに、本当に自分が情けなくなる