「一紀ちゃん!大丈夫?まだ熱あるんじゃ…」
「いや、さすがにこれ以上休むと追いつけなくなるから…」
確かにこの一週間で授業はそれなりに進んだし、それにもうすぐ中間試験なので、焦る気持ちはわかる
「だから、あとでノート見せてぇー」
「それは別にいいんだけど…」
ちなみに一紀ちゃんもわたしが誰かにちょっかい出されていることを知らない
華南ちゃんたちがちゃんと言わないでおいてくれている
一紀ちゃん、今病気だもん
変な心配かけさせちゃいけないもんね
わたしは今日も机の中にあった脅迫状を中に押し込み、何事もなかったように振る舞ってみせた
*
*
…まさか、ここにまであるとは…
午前最後の授業が体育だったためお昼休み前に着替えようと更衣室のロッカーを開けたら、またあの脅迫状がひらりと舞い降りてきた
幸いにも誰にも気づかれなかったが、そろそろどうしよう

