*
*
わたしに対する嫌がらせはもちろん次の日からも続いていた
毎度上履きを取られるのはさすがに困るので、毎日持って帰っていると、今度は上履き箱の中に得体の知れないものが入っていて吃驚したが、よくよく見たら蛇や蛙のおもちゃだったり
教科書も毎日違う教科のやつがなくなっていくが、数日したら少しずつ戻ってくるし、隣の子も優しいから毎日見せてもらっていても全然大丈夫だよーっと言ってくれた
あの紙切れも毎日、いたるところで見つかるので華南ちゃんたちに気付かれないようにするのが少しだけ大変だった
しかもなんか内容が少しずつエスカレートしていき
『殺す』
などという物騒な脅し文句も書かれていたこともあったが、未だに直接的な接触はなかった
沢城くんは本当に何かの察知能力があるのか、ここ最近ずーっと『何かありました?』と聞いてくるが、わたしはそれを全て誤魔化す
嘘を吐くのは少しだけ心苦しかったが、それでもわたしはこのことを沢城くんには言えない
そして色んな嫌がらせされるも直接的攻撃がないまま一週間が過ぎ、次の月曜日
「おはよ~…ゴホッゲホッ」
先週一週間、酷い高熱で休んでいた一紀ちゃんがマスクを着用し、まだ完全に治っていないのか、咳きこみながら登校してきた

