心配してくれるのは嬉しいけど、わたしは大丈夫
「大丈夫だって、そんなに大袈裟にならないと思うし」
笑いながらそう言ったと同時に授業終了のチャイムが鳴った
「次の授業はサボれないから、早く教室戻ろう」
立ち上がり、ドアを開けようとすると、後ろからひなのと呼ばれたので振り向くと、やっぱり心配そうにわたしを見つめる三人の顔
だからわたしは笑顔であの言葉をもう一度、
「わたしは大丈夫。全然大丈夫」
そう、わたしは大丈夫
大丈夫なんだから
*
*
その日の放課後、いつものように沢城くんが教室までお迎えに来てくれたので、帰り仕度をしていると、華南ちゃんに呼び止められる
「その…沢城昴流にはこのこと、教えた方がいいと思う。こう言っちゃ悪いけど、あの子が原因なんだし…」
わたしは大丈夫だと言ったのに、どうやら華南ちゃんたちはまだわたしのことが心配らしい
でも
「うーん、大丈夫だと思うよ?」
「ひなの!!」
「もーぉ、心配しすぎだって!あ、あと一紀ちゃんにこのこと教えたらダメだよ。今風邪引いてて余計な心配かけたら体に悪いし」
「…それはわかるけど、でも!!」
わたしは華南ちゃんの手を握る

