沢城くんは甘い





だいたいなんでこれがわたしの机の中に入れられていたのもわからない




いや、まぁたぶん理由は察しがつくけど、だって今更過ぎない?




「三人とも、まさか沢城くん狙いの女子がわたしに嫌がらせしてると思ってる?」




「というか、それしか考えられないでしょう、この文字的に」




「でも、わたしと沢城くんが付き合い始めてからもう四か月以上は経ってるんだよ?こういうのって普通、付き合い始めたころに来ない?」




沢城くんはとっても美形さんなので、もちろん女子にも人気が高い




最初のころ、あまりにも人気が高いから、もしかしたら誰かに何かされるかも…とドキドキしていたが、特に何も起こらなかったし…




「いやいや、確かにそうだけど、たぶん沢城昴流が誰かと付き合ってるってことを知っていた生徒はそんなにいなかったはずだよ」




「どうして?」




「だって、ひなのと沢城昴流は学校での接触があまりないでしょう?」




「でも一緒に帰ったりしたし、委員会も一緒だよ」




「恋人同士じゃなくても一緒に帰るなんて普通だし、それに委員会だってたまたま二人が同じ曜日担当で、まさか二人が付き合ってるなんて思わないでしょう?」




「確かに…」




次々と帰ってくるわたしの質問の答えにわたしは納得した