沢城くんは甘い





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『沢城昴流と別れろ』




そう書かれた紙切れを前に華南ちゃん、綿子ちゃん、咲綾ちゃん、三人が険しい顔でうーんと頭を悩ませている




さっき華南ちゃんに紙切れの文字を見られてしまったおかげで、わたしは人生初のボイコットをしてしまいました




というのも、文字を見て放心してしまったわたしは、気づかぬうちにこの三人組に視聴覚室まで連れてこられ、それで我に返った時には既にチャイムが鳴っていたという…




初めて授業をサボタージュしてしまった…




先生に怒られないかなぁ…




わたしがそんなことを心配していると、まったく別のことを考えていた華南ちゃんが声を上げた





「やっぱり、先週のことが原因だよね…」




「うん、わたしもそう思う」




「右に同じく」





綿子ちゃん、咲綾ちゃんが華南ちゃんの言葉に同意するも、まったく話が見えないわたしは首を傾げる