「えっ…今、なんて言いましたか?」




絶対に聞き間違いだと思い、そう願いながら聞いてみると、彼は眉間に皺をよせる




「付き合ってくださいって言いました」




「誰に?」




「先輩に」




「誰と?」




「俺と」





自分のことを指差す美少年に対し、わたしはただただ呆然とするしかなかった








*
*



わたし、園宮 ひなのを簡潔に言葉で説明をするのなら




『地味』




360度どっから見ても黒髪の肩までいかないストレートで、容姿も胸が少しばかり小さいということ以外は特に特徴もない、顔立ちだって綺麗な方ではなく、一重の自分を恨めしく思いながらも二重にする勇気がないごく普通な女子





そんなわたしが突然目の前に現れた美少年に告白されているなんてどうして信じられるのでしょうか?