珍しく夢を見ていた。


俺たちが通っていた幼稚園の園庭。


鬼ごっこをしたり、遊具で遊んだり……懐かしい風景が頭の中に広がっている。


そんな園庭の片隅にある砂場で、


「や、やめてよっ」


しゃがみこんでいた女の子の前にゲラゲラと笑いながら二人の男子が立ってる。


女の子は自分が作っていた砂の山を、この男子たちに足蹴にされて今にも泣きそうになっていた。


気が弱そうな下がった眉に涙目……。


こんな顔してるから意地悪されるんだ……って、当時の俺も常々そう思ってた。


でも、


「どけ!」


「うわっ! 彩騎だ!」


いつもほっとけなくて、そいつらの後ろから蹴りをかましてはその女の子を助けにいってた。