あわよくば、俺か優明に相手してもらいたいなんて魂胆もあるらしいけど……。


優明は俺みたいに暇潰しにセックスをするようなヤツじゃないからな。


女どもに見向きもせず、


「彩騎昼飯は?」


手ぶらで踊り場まで来た俺を不思議そうに見ている。


たいていは購買とか学食で用意するのがお決まりだけど、今日は別のアテがあった。


「もうすぐ来るよ」


俺の答えを聞いて優明の顔がますます不思議そうな顔になった時。


「ほら」


非常階段を上ってくる足音が聞こえて、俺はそちらの方にアゴをしゃくって見せた。


そこに現れたのは、


「三倉さん」


小さな手提げを大事そうに抱えた相菜だった。