あの後、ママと蘭子さんは先輩に対して逆アフターのお誘いを必死にかけたが、明日は朝から小鬼達の学校が始まるため、お断りをした。


「楽しかったよ、お店」
「そうですかー、でもいきなりキスされても平気なんて……」
「慣れてるんだ、ああいうノリには。僕は学生の頃から、よく飲み会でからまれてたし」


違うと思いますが、それとは。


まあ、楽しかったならそれでいいんですけれど。


部屋に入る前に、明日の予定を確認した。


「明日は、乗越学園への初登校だけど、僕は本社にスケジュール確認と局回りがあるから、志穂ちゃんにお任せするよ」
「はい! 」
「じゃあ、お休みなさい」
「お休みなさい」


やっぱり先輩は違う、仕事が出来る男って素敵に見えて来る。


部屋のドアを開けると、中から何かいい匂いがした。


「ただいまー、米山さーん」
「お帰りー」
「早かったわね、今日は2人のお母さんが来てるから、つまらなかった」


何かもう1人、別の声が聞こえるのですが。