『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

「シホっちも一緒に食べようよー」
「う、うん」


一緒に段ボールだらけの部屋に座り、おソバをすすっていると、不意に米山が壁に耳を押し当て始めた。


「何してるの? 米山さん」
「当然、彼らの監視よ」
「彼らって? 」
「あんたが担当してるSuper ㎡」


もうそこまでバレていたのか……、こうなっては仕方無い。


「ねえ、ごめんね女だって黙ってて」
「いいのよー、それは許して上げる。その代わり、この部屋のカギ、貸して? 」


貸して? って、あたしにもプライベートとかあるんですけど。


敬介が来る事もあるだろうし、いや、この状況が続けば無いだろう。


「でも、どうしてこの部屋のカギを」
「当然じゃない、親衛隊長としては。部屋の中で、彼らが危険な目に遭ったら、すぐに助けなきゃ」


おいおいおいおい、親衛隊長って80年代のアイドルじゃないんだから。