東京出発の挨拶をしようと、マネージメント部の部長と一緒に、漫才御殿を訪れた。


そこで、彼らの母親であるピンヒールの2人が、あたしの目の前に突き付けたのは、2人に対しての注意書。


「秀一郎は朝に弱いからちゃんと起こしたって」
「万里也の朝ご飯は必ずパンて決まってるし」
「ウチの子はご飯しか食べへんの」


誰かー、親バカ2人を何とかして下さい。


特にレイナさん、万里也の常備薬の量がやたらに多いんですけど、あの子はどこからどう見ても、お世辞にも体が弱いタイプには……。


「全部ハギモトにお任せ下さい、この優秀な大沢が何とか致しますから」


部長、レイナさんとマチコさん2人ににらまれてるんですけど。


「このチンチクリンが、全部面倒見るっちゅうのホンマに」
「せや、心配やし、レイナ、やっぱ東京なんどに出さへんほうがエエんと違う? 」


そ、それだけはご勘弁をとばかりに土下座を毛足の長いジュウタンの上でしてみる。


しかし……。