『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

「おう、真島ぁ」
「何だよ、万理坊」
「坊って何やねん、坊って」
「だってガキだろ、あ、酒なんか飲むなよな。週刊誌に言いつけてやるぞ」


突っ込み2人組は、ケンカしつつも楽しそう。


万里也が実は摩理依だって知ったら、どうなるんだろうなー。


「鳴瀬はん、センター入試の件やけど」
「あー、センターね。俺も受けたなー、志望はどこ? 」
「東大か京大の理工やねん、狙うならレベルの高いトコがエエし」
「東大ならウチの姉貴が助教授してるよ、良かったら話を聞きに行ってみたら? 」


ボケ2人組の方が、勉強は何気に出来るんだよね。


しかし、敬介のお姉ちゃんって超優秀なのね……もしかして、お母さんも?


「ムコたーん、折れなぃぃー」
「しょうがないですね、蘭子さんは」
「私もよ、お願い」
「はいはい、ママ」


向島先輩は、自分よりも鍛えている蘭子さんのキャミソールから出た二の腕を見ながら笑う。


幸せになって下さい、新しいお父さんにならなくて良かったな。