「ローソクは摩理依の精神統一用やねん、すぐにイライラするし、体にも悪いからな。縄は例のダンスの練習に使うただけやし、それからオモチャは、何にもでけへんからって……」
珍しくオドオドし始める秀一郎を前に、あたしは更に追及を始める。
「本当に何にもしてないのね! 」
「ホンマや、体が弱いのも知ってるし、それに摩理依は処女のまんまやで」
じゃあ、この怒りはどこに持って行けばいいのかな……。
「なあ、大沢。そういうワケやし、落ち着け」
万里也に言われて、我に返ると米山が笑っていた。
「シホっち、負けだわ。あんたの」
「負けって……」
「しょうがないでしょ、こうなった以上。秘密は墓場まで守るのよ、私達だけで」
「でも、このまんまじゃ」
グィっとあたしのエリをつかむと米山は、おじさん顔を近づけて目で威圧する。
「いいの、このまんまで。だいたい、今、急に本人に交代しても、いい結果が出ないと思うわよ」
「どういう意味? 」
「本物の万里也との漫才は、ノれないの。秀一郎が」
珍しくオドオドし始める秀一郎を前に、あたしは更に追及を始める。
「本当に何にもしてないのね! 」
「ホンマや、体が弱いのも知ってるし、それに摩理依は処女のまんまやで」
じゃあ、この怒りはどこに持って行けばいいのかな……。
「なあ、大沢。そういうワケやし、落ち着け」
万里也に言われて、我に返ると米山が笑っていた。
「シホっち、負けだわ。あんたの」
「負けって……」
「しょうがないでしょ、こうなった以上。秘密は墓場まで守るのよ、私達だけで」
「でも、このまんまじゃ」
グィっとあたしのエリをつかむと米山は、おじさん顔を近づけて目で威圧する。
「いいの、このまんまで。だいたい、今、急に本人に交代しても、いい結果が出ないと思うわよ」
「どういう意味? 」
「本物の万里也との漫才は、ノれないの。秀一郎が」


