『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

「摩理依と秀一郎は、小さい頃から好きおうとってな。せやけど、父親同士が仲悪いしアイツも体が弱いしで、一緒に東京に行くなんて無理な話やったから」
「いつから入れ替わってたの! 」
「Super ㎡として活動を始めた時からや。ま、幸いな事に性格もよう似とるし、周りには一切気付かれてへん、上京してからも時々、交代しとったわ」


つまり、あの妖しげな行為をしている時は摩理依で、していない時は万里也だったという事らしい。


全く気付かなかった、まあ、これだけ似ていれば仕方ないけど。


漫才をしている時にも違和感を覚えなかったし、双子というものは凄いんだなと痛感した。


「な、大沢、この件はワシらだけの秘密やで」
「わかってますっ! もしバレたら……」
「自分もクビやしなー」


ケッケッケと笑い声を立てる万里也は、悪魔そのものに見える。


まあ、妹思いのお兄ちゃんなんだろうけど。