「ちょぉこっち来いや」


腕を取られたまま、あたしは病院の屋上に連行された。


そこで万里也はベンチの上に座らせ、クスクスと笑い始める。


「自分、知らんかったかー」
「な、だって2人居るなんて」
「一卵性双生児やねん、妹の摩理依(マリエ)とワシは」


ソーセージ美味しいよね、最近食べてないや……って違うし!


1人ノリツッコミなんてむなしい遊びをしている場合じゃない、何で双子が入れ替わっていたのか確かめなくては。


「入れ替わってたって事ですか? 」
「そや、アイツ体弱いしな、それにどないしても秀一郎の側におりたいって聞かんかってん、オカンもしゃあないって」


今までだまされていたショックが大きく、口のきけないあたしに向けて、本物の万里也は説明を始める。