『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

あたし達のネタだ、どう持って来んだろう。


「余計な事言わんでよろしい、ワシらが厄介者みたいやんか」
「厄介者やん、寝坊する遅刻する脱走するの三拍子やで、特に自分」
「えー、ワシかいなー。まあ前の2つは認めるけど、最後の脱走するて」
「この間もこいつね……」


学校を脱走しようとしたと言いかけた秀一郎を、万里也が叩く。


「アカンアカン! 皆の前で、そんなん」
「まだまだあるでー」
「もうええて、何や自分だけエエ子みたいに言うし」
「エエ子やん、勉強する食事する昼寝するて」


この2人、本当に楽しそうだな。


漫才の申し子とはよく言ったもんだと、敵ながらに感心している敬介。


違うでしょ、これに勝たないといけないんだからね。


「最後の昼寝するて何やねんっ! 」
「適度に勉強して寝るっちゅうのは、脳の発育に良く、尚且つ神経回路の修復に……」
「小難しい話はエエし、せやけど授業中によお寝られるな」
「そんなん簡単やがな、前の晩にメッチャ予習してんねん」
「アホか! 」