ソファでもみ合いながら床へ転げ落ちる、ドスンという音が響いたけれど誰にも聞こえ無いだろう。


先輩の片手がシャツの前に掛かり、一気に破られた。


「肌、キレイだね」
「止めてっ! 」
「何で? 僕の事が嫌いなの? 」
「嫌ーっ」


誰か、助けて!


無駄に24年も守り通して来たけど、こんな形で失うのは嫌だ。


「先輩っ、お願いです。止めて下さい」
「止めないよ、僕は誰だって抱けるし抱かれる事が出来るからね」


こんなデブスをやった所で、どうでも無いと言いたいのだろうか。


悔しい、敬介に何て言えばいいの?


「何で、何であたしまで」
「目標に到達するまで、君にも協力してもらわないといけないからね」


手が下着に掛かる、必死にもがいているのに動けない。


「目標って……」
「2人を陥れるんだよ、親共々二度と表舞台に立てないようにね」


なぜ?


それなら、枕営業なんてしなくても良かったのに。


放って置けば、活躍なんて出来なかったのに。


「さあ、楽しもうか」
「止めてーっ! 」