『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

気を取り直し、彼らに向かい合うと、２人は舌をペロリと出している。


「ナマイキなんじゃ、あのデブサイク」
「せやな」
「あのねえ、心配してくれてるんでしょ、先輩だから」
「じゃかぁしい！　」


ムッカツクー！　頭に来る！　もうキレそう！


どんな怒りの表現を並べ立てても、おさまりそうに無いこの感情。


しかし、ここでキレたら負けだ。


向島先輩のように、落ち着いて対処しなくては。


「ねえ、お昼ご飯に行きましょう」
「ほなウマイモン食いたい、もうファーストフードとロケ弁には飽き飽きしとるし」
「じゃあいいお店に行きましょうねー」


少し外に出して、彼らのガス抜きをさせなくてはと思い、向島先輩に連絡をして二丁目に近い『アライヴ』で食事をする事にした。


会社から車で連れ出し、新宿の街を走らせていると色んな思い出がよみがえって来る。


丸丹には特に……。


例のカン違い事件とか、クミさんの立ち直りショッピング。