『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』

チーンと音がして、体が前のめりに倒れる。


「いったぁー」


あわてて顔を上げると、小鬼2人と米山の姿が見える。


そのはるか上に、マミさんの顔があった。


「大丈夫ー? 」


助け起こしてくれたのは、もちろんマミさん。


「なーにやってんのよ、ドン臭いわねー」


米山はイヤミたっぷりに言うと、2人を両腕でホールドしたままエレベーターを降りる。


意外にも2人は素直に従い、会議室に連行されて行った。


「マミさん、ありがとうございます」
「え? 何? 」
「実は2人が脱走して、追いかけてたんですよ」
「へえー大変だったねぇー」


気が抜ける返事をされ、ほっとするが、とにかく何をするか分からない。


急いで会議室に飛び込んで行くと、2人を前に米山が説教を始めていた。


「いい? 表は追っかけが居るのよ、だから絶対に出ちゃダメ! 」
「はい」
「それから、学校ではケンカしない事。ジャッキーズの追っかけから、皆にメールが回されてた」