「…って」 「我慢して」 新品の包帯が丁寧に巻かれていく。 そういやこんなこと、されたことねぇな。 殴られようが傷つこうが、どうでもいいと思っていた。 プシュゥ― 「わ、ヤカンが…」 そう言うと西川アユムはコンロの火を止めた。 ガサゴソと袋から何かを探し、お湯を注いでいる。 「はい、飲んで」 マグカップから泡と共に、シナモンの香りがする。 「……」