「あのー…」 タバコを吹かしていると、ドアがそっと開いた。 「消毒液とか、ないの?」 「あ?」 「この部屋、なんにもないの?」 「……ああ」 大きなセーターを着た西川アユムが、 「コンビニ、行こ」 予想外の発言をした。 夜のコンビニではしゃぐ女は、いっそう元気だ。 「あのね、これ美味しいんだよっ」 「へぇ」 「もうっ」 なんだよ。俺にどうしろっていうんだ。 言葉を期待されたって、出ないもんは仕方ない。