玄関で固まっている西川アユムに、とりあえずセーターを投げた。 「外出てるから」 「あ、ありがと」 完全に計画は狂った。 居場所も知られてしまった。 いや、俺が連れて来たんだ。 放っておくこともできたはずなのに。 分からない。 分からなくなる。 いつもみたいに、さっさと用だけ済ませることができなくなる。 どうしてだ――