こいつは、テツじゃない。 「……うっ……」 西川アユムに突きつけられていた、本物のナイフ。 「やめろ」 暗闇に浮かぶ、無精ひげ。 「手を出すな」 ビュッ― こっちに向かってくるナイフを、俺は軽くかわす。 男はそれでも諦めずに、何度もかかってくる。 めんどくせぇ。 ガシッ―