「こんなんじゃターゲットはお前になかなか惚れないな」 テツが携帯を操作しながら言う。 「うっせーよ」 「ほんと不器用ちゃん」 パキッと箸の割れる音がした。 テツの言うように、俺には愛の言葉なんてない。 あんな風に失恋だかなんだかって、大泣きできるなんてな。 しかもガキみたいに。 どうなってんだ、今度のターゲットは。 「で、手っ取り早く俺が仕掛けるから」 ズッと麺をすすり、テツが言う。