「……くそっ」 小さくそう言い、リョウ兄ちゃんは泣いている女性を抱きしめた。 「幼馴染。彼女じゃない」 その言葉を残して、2人は消えた。 あんなに余裕のないリョウ兄ちゃんを、あたしは初めて見た。 そうさせたのは、あの人なんだ。 あたしなんてまったく眼中にないじゃん。 幼馴染―― 「そう、だよね」 何、舞い上がってんだろう。 同じ高校だからって。 家が近いからって。 あたし。