あたしの問いかけに、バサッと白衣を脱いでテツは言った。 「ワタルの力になること」 ますます分からなくなっていた。 とんでもない奴らに目をつけられたんじゃない? でも、被害に遭ったわけじゃない。 証拠もない。 「はぁ……」 誘拐宣言をされたその日、まともに眠りにつけなかった。