ピ…ピ― 「ル……タルっ…」 少しずつ、声が聞こえる。 長い夢を見ていた気がする。 「おい、ワタルっ」 テツ、か。 「やーっと起きたか」 そうか、俺は。 生きることを望んだのか。 「っつ…」 「まだ動けないぞ」 腹に鈍い痛みを感じた。 「ワタル」 笑っているテツの細い目からは、涙が溢れていた。 「聞こえてる」 ありがとう、テツ。