「周様っ、ご無事ですか!?」
すると、不意に背後の扉から陽司が飛び込んできた。
「悠梨くんに、愛ちゃんも…!無事で良かった!!」
「陽司さん」
「全く、周様は…!戻られてすぐまた飛び出して行かれたと聞いて何事かと思えば、慌てて帰ってきた美花さんに事情を聞いたときは肝が冷える想いでしたよ!」
「だから俺一人で手に追えないときのために、お前を呼ぶよう咲良に伝言を頼んでおいたんだろ」
「っ…、結果的に間に合ったから良いものの…!貴方様にもしものことでもあったらどうするおつもりで!?」
結婚前には度々見られていた、陽司の小言責めに、周はうんざりしたような顰めっ面で肩を竦める。
が、すぐにその表情を緩めると小さく首を振って見せた。
「…俺がいなくなったら、京を独りにさせちまう。そんな下手は打たないよ」
「!周様…」
「周」
今までに見せたことのない、父親らしさを感じさせる笑顔を浮かべた周を目の当たりにして、陽司は驚きと喜びの入り交じった表情で頷いた。
「…帰ろうぜ、京がまた泣いてるかも知れないし」
* * *
すると、不意に背後の扉から陽司が飛び込んできた。
「悠梨くんに、愛ちゃんも…!無事で良かった!!」
「陽司さん」
「全く、周様は…!戻られてすぐまた飛び出して行かれたと聞いて何事かと思えば、慌てて帰ってきた美花さんに事情を聞いたときは肝が冷える想いでしたよ!」
「だから俺一人で手に追えないときのために、お前を呼ぶよう咲良に伝言を頼んでおいたんだろ」
「っ…、結果的に間に合ったから良いものの…!貴方様にもしものことでもあったらどうするおつもりで!?」
結婚前には度々見られていた、陽司の小言責めに、周はうんざりしたような顰めっ面で肩を竦める。
が、すぐにその表情を緩めると小さく首を振って見せた。
「…俺がいなくなったら、京を独りにさせちまう。そんな下手は打たないよ」
「!周様…」
「周」
今までに見せたことのない、父親らしさを感じさせる笑顔を浮かべた周を目の当たりにして、陽司は驚きと喜びの入り交じった表情で頷いた。
「…帰ろうぜ、京がまた泣いてるかも知れないし」
* * *

