人知れず、夜泣き。




 木内の手料理を木内の分までたらふく食って、引越し作業再開。

 配送屋さんが来て、家電やら家具やら衣類が入ったダンボールやらが次々運ばれてきた。

 どんどん生活空間が出来上がっていく。

 木内はあまり部屋にものを置かないタイプらしく、ほどなく引越し作業は終了。

 シンプルな部屋も、木内らしい。

 『ふー』それでもやっぱり疲れた。 運ばれたばかりのソファーに寝転ぶ。


 「橘くん、夜は何が食べたいですか??」

 寝転がるオレを見下ろす様に、木内がヒョコっと顔を出してきた。

 なんだかんだ、木内は女のコなんだなーと思う。

 木内の仕草が、物凄く可愛いと思った。

 「んー・・・ハンバーグ」

 疲れたから、とりあえず肉が食いたい。

 「じゃあ、ちょっとスーパー行ってくるね」

 木内が財布を持って立ち上がった。

 「オレも行く。 昼メシより食うから材料いっぱい必要だよ。 さすがに荷物持ちするわ」

 ハンバーグの為なら、張り切って重いものでも何でも持つわ。

 ソファーに沈めた身体を起こし、木内と一緒に部屋を出た。