人知れず、夜泣き。




 そして、タクシーで木内の新しいアパートへ。

 木内が鍵を開け、早速中へ入る。

 「おじゃましまーす」

 玄関で靴を脱ぎ、まだ何もない部屋にさっき買ったものを無造作に置いて、壁に背中を付けながらそのまま床に腰をつき、足を投げ出した。

 なんだかんだ、ちょっと疲れた。

 「お疲れ様です。 橘くん」

 木内がオレの傍に来てしゃがむと、ポケットから携帯を取り出し、時間を確認した。

 「もう、お昼だねぇ。 んー・・・夜がんばるから、お昼は簡単なのでいい??」

 『手抜きしたら評価落とす』って言われたばかりなのに、早速手を抜こうとする木内。

 ・・・まぁ、冷蔵庫も何もない状態なんだからしょうがないか。

 「何作ってくれるの??」

 「簡単にパスタでも作ろうかと思って。 橘くんは何パスタがいい??」

 『何パスタがいい??』と聞くあたり、木内はパスタ以外のものを作る気はないのだろう。

 パスタかぁ・・・。

 いいねぇ♪