人知れず、夜泣き。


 「なんでそう思うの?? 木内さんはきしょいしエロイけど、料理上手いし喋り易いし、いっぱいいいとこあんじゃん。 何、『振られて当然』みたいに言ってんの??」

 確かに木内は特別美人なわけでも、おっぱいがデカイわけでもない。

 でも、不細工なわけでもデブなわけでもない。

 自分が思うほど悪い女じゃないのに。

 「・・・それ、褒めてんの?? 貶してんの??」

 木内が喜んで良いのか悪いのか、微妙に困っていた。

 「褒めても貶してもない。 事実じゃん」

 「・・・そうだね。 ワタシ、もう行くよ。 休憩終わりだし」

 木内は、何かスッキリしない様子で、オレが空にした弁当箱を持って立ち上がった。

 「木内さん、次はクリームコロッケ」

 そんな木内に次のリクエスト。

 「手間のかかるモン言うし。 カニとか入れないからね!!」

 「そんなの入れなくても絶対美味しいじゃん、木内さんのクリームコロッケ。 いっぱい食いたいから多めによろしく!!」

 メニューのリクエストのうえに、量の注文まで入れるオレに、

 「うん!!」

 木内が満面の笑みで大きく頷いた。

 木内は、きしょくてエロくて料理が上手で喋り易くて・・・アホだ。

 なんだかんだ言いながらも、アイツは普通にクリームコロッケを作って来て、普通にオレと一緒に食うのだろう 。

 ただ、そこも木内のいいところ。