人知れず、夜泣き。




 -----誰もいないバックヤード。 店内の音が薄っすら聞こえるだけ。

 「・・・オレ、実は相沢さんが言ってたバンドの歌、CMで聞いてギリサビだけ知ってる程度なんだよね。 知ったかしちゃった。 あんまり興味もなかったから『何それ??』って話膨らますのもめんどうだったし」

 修くんがワタシの方を見て『テヘッ』と笑った。

 本当に可愛い。

 「・・・盗み聞き、バレてたんだ」

 隠れていたつもりが、見つかっていたとは・・・。

 「イヤ、気付かなかった」

 「・・・??」

 じゃあ何で修くんは、ワタシが立ち聞きしていた事を知ってるんだろう。

 「別に、桜に気を遣って洋楽聴いてたわけじゃないし。 桜の好きな音楽、一緒に聞いてたら自分も好きになっただけだし」

 修くんが知るはずもない話が、修くんの口からどんどん出てくる。
 
 「・・・・・・」

 ・・・この話を知っているのは・・・・。