嘘....1時間目だっけ?

数学....

や、やばいじゃないか!!

慌ててる私をみて、馬鹿にするような目つきで優雅が見ていた。

「自分だって、余裕じゃないくせに....」

ポツリとつぶやいた。

それを聞き取った、私の前の席の陽葵が後ろを振り向き小声で

「でも、優雅が一番焦ってるよ」と耳元で言った。

息がかかってくすぐったい。

「や、やっぱり?そりゃあそうだよ!かなり内申点やばいのにさ?テストだもん、これで点取らないとやばいじゃん?」

一通り言い終わると、陽葵がクスッと笑った。

私は、正直いうと陽葵が好きだ。

まだ、誰にも言ってないが、なんだか普通の男子とは、少し違う。

もちろん、星夜も優雅も好きだ。

だけど....陽葵だけがキラキラしてみえてしまうんだ。

でも、もしかしたらこの気持ちはなにかの間違いかもしれないからまだ秘密にしとこう。

──・・・そう決めた。