泣きそうな顔をするレオを見ていられなくて思わず抱きしめる。



「柚お兄ちゃん。…く、苦しい」



ペチッ



「イダッ!!」



「今のはお前が悪いだろ。せっかくいい雰囲気だったのによ。」



レオのおでこは少し赤くなっていて。



さっきの雰囲気は何処へやら



俺達は笑い出した。



レオの笑顔は夕日をバックにとても輝いていた。



…ん?



「って、もうこんな時間かよ!」



夕日を見て慌てて時計を確認すると時刻は5時過ぎ。



全然気づかなかった…



「柚お兄ちゃんもう行っちゃうの?」



「あー時間がやばいからな。」



俺がそう言うとレオは涙目になって俺を見上げてきた。



可愛いな。本当に。



「レオ。また会えるさ。そうだこれ持ってろ」