君だからだよ。

ガラガラガラ


静かな室内に扉を開ける音が響く。



「秋さん」


「翔君、ごめんね」


「あなたがあやまることじゃないですよ」

秋さんの目すごい赤く腫れてる。
きっと泣いたんだろう。
さっきの電話越しは泣いていたから嗚咽が聞こえたんだ。



「翔君、さっきは電話すまなかった。私が椿の父 梶 元(カジ ゲン)だ」

どうするかい?椿に会うかい?それとも今日は帰るかい?」


威厳のある声。

「はじめまして。桐山 翔 (キリヤマ ショウ)です。」


「どうするかね?」


「会います。自分の目で確かめたいです。」


「そうか、分かった。私と秋は売店で飲み物を買ってくるよ。
だからゆっくり話していってくれ。」



「分かりました。ありがとうございます」


さぁ、行くか・・・・